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適正に蛍光灯・乾電池のリサイクルを行うために

野村興産株式会社イトムカ鉱業所

水銀のリサイクルを行える日本唯一の処分場です

野村興産株式会社の前身である野村鉱業株式会社は、昭和14年5月に設立され、以来三十余年にわたり、東洋一の生産量を誇る水銀鉱山として、様々な産業に水銀を供給し、その近代化に重要な役割を果たしました。

しかし水俣病に代表される公害による被害が確認されるようになると、水銀を使用しない生産技術への転換がすすみ、水銀の需要は低下、昭和48年に閉山となります。

閉山直後からイトムカ鉱業所を引き継いだ現在の野村興産株式会社は、水銀鉱山として活動していた技術を応用し、日本で唯一、水銀の回収・精製技術を持ち、製造した水銀の販路まで確立している水銀含有廃棄物の無害化処理並びにリサイクル企業として活動を開始し現在に至っています。

蛍光管乾電池のリサイクルを他に先駆けて確立

かつて使用済み乾電池に含まれる水銀が社会問題となり環境問題に真摯に取り組む自治体の間で乾電池の分別回収が始まりました。

当時から水銀を取り扱う技術・条件を唯一認められていたイトムカ鉱業所は、その処分先として国から指定され、全国の自治体から、分別回収された使用済み乾電池がイトムカ鉱業所へ送られ処分される流れが出来上がりました。

その後、蛍光灯についても、含有する水銀を処理する必要性が認識されるようになり、乾電池と同様のルートで処分委託されるようになっています。

この流れは環境問題に先進的に取り組む企業へも広がり、オフィスや工場でもこれら水銀含有製品の廃棄物を分別し処分委託することは一般的になってきています。

その後様々な会社がこのビジネスに進出しました

その後、環境ブームにのって大小様々な企業が「蛍光灯・乾電池処分」ビジネスに参入してきました。

しかし、近年それらの企業の中にはこの事業から撤退するところが出てきています。

処分先の選択肢が増えることは排出事業者としては一見良いように思えますが、こと有害資源廃棄物を適正に処分しようとした場合、そこには様々な問題点があると思うのです。

適正に蛍光灯・乾電池のリサイクルを行うために

使用済み蛍光灯・乾電池には水銀が使用されています

使用済み蛍光灯・乾電池には水銀が使用されています。これが蛍光管、乾電池を分別回収する一番の理由であり、適正な処理であるか否かの判断を行うには、この部分について先ず徹底的に検証がなされる必要があります。

乾電池は国内生産品について水銀0使用が達成され、流通する多くの製品がこれに該当しますが、輸入品や輸入されてくる電気製品等に入っている物などが原因と思われる水銀入りの製品がいまだに一定の割合で確認されています。

他の多くの蛍光灯処分業者も水銀を取り除く装置を有し、水銀回収の必要性をPRし、きちんと回収していると謳っています。しかし・・・

「御社で回収した水銀はいったいどこへ行くのですか?」

実はこの質問に自信を持って回答できる処分会社はほとんど無いのです。

そして、これは、蛍光管リサイクルから撤退する会社が増えている理由の一つでもあるのです。

一番大事な水銀回収技術、そして販路

水銀を回収する技術では、廃棄物からいかに水銀を多く取り出すか、逆に言えばいかに水銀を残さないかが一番重要だと思われます。

そしてこれは一般的にほとんど認識されていないのですが、単に「水銀を回収しています」という言葉だけでは、どのくらい取り除いたのかはわからないのです。

また、環境を守る(この場合、環境中に水銀を放出しない)という観点で考えた場合、水銀回収装置の方式、性能、規模をチェックすることはもちろん重要ですが、それ以上にその会社は水銀を回収することでメリットがあるのか、つまり、より多くの水銀を残さず回収する動機が働くのかという観点で全体を見直すことが重要であり、それが処分を委託する側から見て適正処理を行ってもらうための一番の担保になると思われます。

水銀を残さず回収する動機が働くためには、処分会社には回収した水銀を精製する技術と、それを製品として販売する能力(販路)が不可欠です。

唯一、水銀の回収率を向上する動機の働く処分場

野村興産(株)イトムカ鉱業所は歴史的経緯から、日本で唯一水銀の精錬技術及び販路の確立された会社であり、回収・精製した水銀を製品として国内・海外向けに販売してきました。

水銀含有廃棄物を製品原料として扱うことが出来るという特異性から、水銀を回収する動機の働く唯一の蛍光灯乾電池の処分会社であると言うことが出来ます。

偽善的行為がまかり通るリサイクルビジネス

蛍光灯・乾電池の処理は、他の一般的なサービスと異なり、商品が手元に残らないため、消費者(排出事業者)にはその品質がわかりにくく、消費者もその品質について厳しく追求することはあまりないと思います。

この事がこの業界に偽善的行為が蔓延する原因になっています。

目の前から無くなってしまうために品質を問われにくい廃棄物処理。一部のみリサイクル、でもその他多数はあまり問題にされない

イトムカ鉱業所以外の処分場が示す処理フローには次のような疑問があります。

 

水銀を回収して販売しています。

その販売先は?

 

回収した水銀は(廃棄物として?)輸出しています。

それで水銀回収の動機が働くのでしょうか? そして、はたしてそれは現実的な話なのでしょうか?

 

ガラスをリサイクルしています。一部は工芸品になりますが・・・

残りの大部分がどうなっているのでしょうか?

 

水銀の販売を行うためには独特の回収、精製技術が必要なうえ、需要先も限られています。そのため、その販売によって高い利益の望める物ではありません。これから新たに精製技術を開発し販路の開拓を行う事は現実的でありません。

また、水銀の輸出は国際条約で規制される方向で進んでいます。製品レベルに達していない水銀の輸出自体問題があると思われますし、さらに輸出した先でどうなるかは全くコントロールできないと思います。

ガラス部分のリサイクル用途としてホームページなどに非常に芸術性の高いガラス工芸品も見受けられますが、これらの原料としての需要だけででは大部分のガラスは余ってしまいます。

余談ですが、蛍光灯をリースするビジネスがあります。蛍光灯自体の所有権はリース会社にあり廃棄の際にはリース会社が排出事業者となるため、使用者は蛍光灯を自社の廃棄物としてカウントする必要がなくなります。

実際使用したのにこれで廃棄物を減らせたと言ってみても・・・とも思いますが、それはさておき、使用者の代わりに排出事業者となったリース会社は、他者が使った蛍光灯を自ら処分場へ処理委託します。その処分場は、許可業者の中から一番安い価格のところが選定されることが多く、価格的に圧倒的な強みを持つ埋立処分となってしまう事も多いようです。

企業等が行う環境マネジメントシステムの目標達成のための活動もこのような方向に展開してしまう原状があります。

担当者にとって一時的に良い数字を作ることは魅力的かもしれませんが、活動の本来の目的を見つめ直せば、自ら処分先を確認するという廃棄物関連法の精神が再認識されるのではないでしょうか。

販路がないのにリサイクル?出口のないリサイクルはまわらない

結局、リサイクルを行うためには出口の確保、つまり販路が最重要になっています。

販路がなければせっかく分別回収された有害資源ゴミも結局埋立処分するしか無くなってしまいます。

特に、蛍光管乾電池処分を行う上で最も重要な水銀の販路について示すことが出来る処分場はイトムカ鉱業所以外にはないのです。

本物の蛍光灯・乾電池処分とは

環境を守るために我々はルールを作り分別回収を行ってきました。使用済みの蛍光灯・乾電池に関して言えば、当初の目的は水銀を環境中に拡散させないことだったはずです。

ところが年月が経ちこの活動が一般的になって行くに従って、本来の目的は見失われ、表向きは水銀回収の重要性を宣伝しつつ、実態は経済的利益、経済的効率優先で物事が進められる傾向が強くなり今に至っています。

このままでは、われわれ排出事業者が環境を守るために支払った労力やコストが表面を取り繕うことに大部分が費やされ、結局水銀は環境中に放出され続けるという結果を招く可能性が非常に高くなって行くと思われます。

許可を行う行政も含めて今一度本来の目的に立ち返ってあるべきリサイクルシステムを構築して行くべきだと思います。

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